5/21/2011

NOFX - The Decline


NOFX- The Decline

この間抜けたちは一体どこから来たんだろう
どうやってこんなに腑抜けになったんだろう
我らの故郷、深紅の山々があるところ、そこに生まれ
我らの故郷、そこに育つ波打つ琥珀色の穀物、それを食べて
そして劣ったヒト科人間へ、無感情へ

  呪うべきは 
  人間の本質、人の運命
  この強欲たる民醜主義を呪うんだよ
  神へのおそれ、変化へのおそれ、真実へのおそれ

公正な権利をそこに加えて
不正な利権をそこから差し引くんだ
(そこに答えは存在しない)
50個の星が輝く歌を暗記して歌うんだ
(それが判例に無い問題だったなら)

それなら、いったい誰が過去から学んでいるというのだろう?
俺たちが今いるのは、そう― 合臭国

  お父さん、僕が何をしたっていうの
  父さんがくれたあの22口径/もう手遅れだよ
  いつも枕元に置いていたさ/毎晩ベッドで父さんが僕にしてくれたこと
  あれもきれいにしておいたよ
  よく磨いておいたよ
  銃弾、薬莢、ぜんぶ大事にしてきたよ

河口のすぐそばの、草むらの下の、その土の下、
そこに僕が二番目に殺した奴の屍体がある
公園の中の、松の木の下の、石の下、
そこに僕の親友、ウィリアムの死体がある
    ああ友よ、どこに行ってしまったんだい、
    僕は誓うよ、僕にはできっこなかったんだ、よく夢に出るんだ
    あいつらが真っすぐ撃てって言ったんだ、
    引き金は引くものじゃない、ぎゅっと絞り込むものさ、って
    そうすれば確実に殺れる、って
    殺したいんだろう、って
    殺すことでこそ俺たちはこの世に生きていけるんだ、って


クリスチャンたちは自分たちのガンが大好き
教会も全米ライフル教会のことも大好き
自分たちの救済のために祈り
その薄っぺらい信仰のえじきになる
その物語は広く読まれてて
全行にわたって信じられてる
筋道はもう立てられてて
そのロジックは― 脅迫さ
根拠なんてものは
もう調べ上げられて、そして決めつけられてる


    ジェリーはしばらくミシガンで過ごしたんだけど
    小銭でハッパを手に入れちゃった後は、20年に渡る長いバカンス
    デトロイトだと、ハッパはもっとヤバいものだったのに
    でもカルフォルニアじゃ、たった20ドル、それも罰金が
    ただ、ジェリーはたった数ヶ月間過ごして、出て行った
    ケツから血を流すようじゃ、全然楽しめなかったから
    気道を塞ぐのは 簡単で手っ取り早いやり方で
    誰かのオンナでいた楽しい楽しい17年間より
    そうすることのほうがよくなったんだ


何も考えるんじゃない
(おうちに)
自分のワインを飲むんだ
(いよう)
燃えさかる対岸の火事を目にして
あれは彼の問題、俺の問題じゃない、ってね
(気をつけよう)
そう、模範的な市民でいればいいんだ


    無駄な殺しの度に1シリングもらえたら、なんて
    そしたら政府を買えちゃうのに
    一国家であるアメリカですら金で買える時代だから これで小銭でも稼ぐなんてどう?
    しかも真っ白な黒字さ
    っていうか、いっそみんなで分割しちゃうっていうのはどう?
    100万の人びとがいれば、十分賢いでしょ?
    そう、たった一人より、100万の人の方が賢いものでしょ?


セロトニンが切れた
彼女は限界だ、頭がぐるぐるまわる
サラは考えるのをやめた
留守電を残しておいた
丁寧なメッセージで入れておいた
でも、きっと誰も聴くことがないんだろう

  一日に1万のメッセージ
  100万以上のやりとりがなされて
  そこには自由放任主義のもと
  死んだ犠牲者たちが横たわる
  1万の声と
  100の銃、
  100デシベルの出どころは
  たった一つ
  このたった1発の銃弾が
  そしてそれが、たった一つの からっぽの頭へと
    ―ああ、またセロトニンが切れた


  昔は声高らかに"発言"してたそいつも
  今では可愛い歯車として黙って立派にその役目を果たしてる
  少し馬鹿にされた気分にもなるかもしれないけど
  悪くは思わないでね
  あいつらはうまいやり方っていうのを
  君から学んだんだ
  だから、ハメられたとも思うだろうけれど
  別に君のことを忘れてるわけじゃないから
  テレビは君の頭の中へ、ある思想を植えつける
  バリー・マニロウのヒットソングのサビみたいにね 
  世界中のみんなに教えてあげたい
  その完璧で調和のとれた虚無のハーモニーを
  ね、気にならないでしょ
  君が気にするようには 作られてないんだよ
  あいつらは、君が気にしないほうに賭けてるんだよ

あいつらは君の欲望が、君のプライドが勝つ方に賭けてるのさ
100万の他人がしようとしてできなかったことに、なんで挑戦しようなんて思うの?


    ああ、俺たちってバイタなんだ
    精神的に去勢されちゃってる
    ああ、俺たちってオカマなんだ
    みんなと違う時に勃つもの


  鎮痛薬をもう一錠
  鎮痛薬をもう一錠
  鎮痛薬をもう一錠
  順応して生きていくために


    一人でも多くの信者を、そうすれば僕の安全が続くはずなんだ
    一人でも多くの信者を、私たちの安全が続くために
    一人でも多くの信者を、私たちの安全が続くために
    そうすれば、ここはもっといい場所になるはずなんだ


争いを勝ち取って、いや負け取って、
戦争に負けて、 いや戦争も失って、
こうして金と生きがいを産み出す意志も失くして、
戦いに勝つ希望も無くて、
  ―鎮痛薬を、もう一錠、
ラララ ラララ ラララ
状況はきつく、きつい状況は負債を生んで、
何も考えずに生きていけ、
細かいことにいちいち注意を払うな、って言うのに
でも家賃や光熱費は払えって言われ
そして俺の身内が お前たちの原罪のためにお金を払う
  ―ほんの少しの信仰が、私たちを守ってくださります、だったら


            救ってくれ、俺たちを


  人間存在、その存在は失敗で/
  失敗するもの、つまり抵抗勢力も必要で/
  必要なもの、その未来は帳消しになって/
  未来の公算はご破算となり/
  天文学的な数字でありえないのは勝算/
  馬鹿と天才だけが挑む糞ワガママな超自我への負け戦/
  超自我への従属、それはどうしようもなくラクだから


そう、そして
俺たちは、命ある限り、これからも歩み続けていかなきゃいけない
俺たちは真実を知ってる、でも嘘のほうが好きだ
嘘は単純だから
単純ってことは、これ以上なく幸せなことだから
俺たちがこの"敗北"をあっさり認めることができるとき
この堕ちゆく終末的状況の中で生きてゆけるとき
そして自分たちが計画した通りの未来、その被害者になることを受け入れられるとき
どうしてこれまでのやり方に立ち向かおうなんて言える?
疑心暗鬼の上に築きあげられた現体制
それなら、いったい誰がその仲間同士の群れから自分の首を突き出す?
そう、ここは選ばれし者たちの会員制クラブ「やったぜ!勝ち組」さ
  ここで、俺は君をこのクラブのオーナーに紹介したいと思う
  これで君も仲間入りさ
  彼は彼のものを手に入れたし
  私は私のものを手に入れた
  さあ―


            終末との来たるべき邂逅だ




    俺たちはオカマ
    俺たちはバイタ
    俺たちは戦争、それも階級闘争のなかで使い捨てられる銃弾
    俺たちは労働者
    俺たちの女王様が好き
    俺たちは犠牲になる
    俺たちは奴らに食われるために生まれ育てられる存在なんだ